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雨の日の森の中 ネタバレレポその2 [増田貴久]

『雨の日の森の中』ネタバレアリアリレポその2です。

また長いです。
まだその2です。

ではどうぞ。


暗闇の中、ペンションの玄関のドアを開けた人物…
それは森田の幼なじみで、ペンションに一緒に宿泊している照沼だった。

ノボル「助けてくださぁい…ごめんなさぁい...。(*x_x)」
照沼「あのーどうなさいました?」
ノボル「へ?」
電気屋「大丈夫っすか?」
トシ子「(放送で)すみませーん、ブレーカー落ちちゃいましたー」
照沼・電気屋「あーブレーカーか」

放送ブースから出てくる夫妻。

トシ子「食器洗い機なんか使うからっ!!…ちょ、ちょっとなにしてんの!」
ノボル「あ、ごめんなさい!!」
トシ子「またびっしょびしょじゃない!」
電気屋「あ、さーせん」
ノボル「あ。ぼくじゃないんだ…」
照沼「かたじけない…わたしも拭きます」
トシ子「あ、照沼さんはいいんですよ」
早峰「ちょっと!なにやってんの!」
電気屋「あ、ごめんなさい」
早峰「いや、この人に。なに倒れてんの?」
ノボル「あ、オレ?あ…これね。す、ストレッチしてたの」
早峰「えー?悲鳴あげてなかった?」
ノボル「あ、悲鳴じゃないから。体かカタイから、足がイテテーって」
照沼「いや。嘘はいけないな。わたしがいきなりガンっと音を立ててドアを開けてしまったものだから、驚いてあんな悲鳴をあげてしまったんじゃぁないのかい?」
ノボル「あ…ハイ。」
早峰「ほら、やっぱりー」
ノボル「あ。…で、でも、なんでこんな夜遅くにスコップなんか?」
治郎「お仕事なんですよ。地質調査をなさってるんですよね」
ノボル「へー。」
早峰「こんな時間まで大変ですねー!」
照沼「もう1人のやつが働かないもんで」
森田「だって、雨降ってきちゃったから」
照沼「なにくつろいでるんだよ!お前が来るというから、ずっと待ってたんだぞ!!」
森田「お酒を飲んじゃったんだよーお」
照沼「失った時間は二度と戻ってこないんだぞ!」
森田「うわ出たよ。真面目発言。」
照沼「ただ、当たり前のことを言ってるだけだ。」
森田「真面目なこと言うのは全然いいんだけど、それを俺に求めるな!」
照沼「それはおかしいな。全然という言葉は、否定的な言葉とセットだから、“全然いい”というのは…」
森田「真面目かっ(と、頭を叩いてツッコミ。ヘルメットをかぶっているのでポカっといい音。笑)」
照沼「真面目かと聞かれたら、それは真面目だが…」
森田「ボケて!(頭はたく)」
照沼「ボケてと言われても、まだそんな年齢では…」
森田「もう、めんどくさーい。コイツ、超真面目なんですー」
早峰「超真面目なんてステキじゃないですかー。超ビビりより!」
ノボル「いや、ビビりじゃないですよ!」
トシ子「いいなーお客様同士の交流!こういうの見てるとペンションやっててよかったなーって思うんですよぉ」
森田「たいして交流してませんけど」
トシ子「じゃ、今から交流会しません?温かいスープでもどうぞー」
早峰「スープってもしかしてあれ?(【特製スープ1050円】のポスター発見)」
ノボル「1050円!?高ぁい!(゜ロ゜;)」
トシ子「…すぐに用意しますね!」

森田「おい、照沼、俺の眼鏡知らない?」
照沼「知るわけないだろう!俺はずっと作業をしてたんだぞ!おい!1日禁煙するんだろ!」
森田「はー?そんなこと言った?」
照沼「罰ゲーム!」
森田「あ、そっか。くっそーぉ」
早峰「罰ゲーム?」
森田「このペンションに、俺たち以外に客が来るか、賭けてたんですよ。」
早峰「…じゃぁ、わたしたちのせいで…」
ノボル「なんか、すみません…」
森田「いえー。いいんですよ」
早峰「負けたほうが、禁煙することになってたんですか?」
照沼「いや、罰ゲームはそれぞれが設定するんです。僕はコイツにタバコをやめさせたかったから。」
早峰「じゃぁ、そちらは何を?」
照沼「パンツ一丁になった姿を、You●ubeにアップされる…」
早峰「えーっ!!」
ノボル「なんか、罰ゲームの内容が平等じゃないんですね(;゜▽゜!」
森田「最近はアイツになにかさせて、ゆーちゅーぶにアップさせるのにハマってます。」
ノボル「え~…(・’・;)」
早峰「いつも罰ゲームやってるんですか?」
森田「まー中学校くらいからかな。」
早峰「え?中学からの知り合いなんですか?」
森田「いや、幼稚園から」
早峰「えー!?で、今も仕事で一緒なんですか!」
照沼「はい。」
早峰「すごーい!」
ノボル「へー!」
トシコ「あらぁ。もう盛り上がっちゃってる感じ~?」
早峰「え?ま、まぁ。それなりに…」
トシ子「スープどうぞー」
ノボル「あ、ありがとうございます…あ、アッチ!アッチチ!」
治郎「大丈夫ですか!?」
早峰「気にしないでください。この人、なんでもおおげさなんです」
ノボル「ひどーい(; ;)」

照沼「あのー。お2人はご結婚されているんですか?」
治郎・トシ子「はい」
照沼「いえそちらのお2人」
ノボル「えぇ!ぼぼ、ぼくたちぃ!?いえいえいえいえでへへへ(ノ▽≦)」
早峰「いえいえ。そんなワケないじゃないですか」
照沼「じゃ、婚約されてるとか」
ノボル「いえいえいえいえでへへへ(ノ▽≦)」
照沼「それはいけない!結婚前の男女が同じ部屋に!倫理的に…」
森田「真面目かっ。すみませんねー。」
早峰「いえいえ。雨宿りだけですしー。わたしたち、そんな関係じゃないんで。」
治郎「え?でも今日はデートじゃないの?」
早峰「デートじゃないんです!友達なんで!ね!」
ノボル「あ…うん...。(__*)…(ガクンとしつつ、オブジェの三輪車にまたがる)」

森田「ただの友達なんだ」
早峰「はい。サークルが一緒で」
トシ子「なにサー?」
早峰「オバケ屋敷研究会です」
治郎「ふーん…。知らない…」
トシ子「今日もそのサークルで?」
早峰「はい。先輩お奨めのオバケ屋敷があるっていうんで、行ってきましてー」
森田「なんでそんなサークル入ったの?」
早峰「昔から、怖いものが好きで。」
治郎「か、変わってんね~」
早峰「あ、ノボルくんは逆で、そういうの苦手で、克服するためにサークルに入ったんだよね」
ノボル「いや違います!ぼくもむかしからこわいものがだいすきでぇ!(三輪車をこぎこぎ)」
早峰「そうなの?」
ノボル「そうさ!(*^▽^;)」
森田「そこの三輪車の君!」
ノボル「はい。」
森田「ホントはこの子目当てで入ったんじゃないのぉ?」
ノボル「違いますよ!」
治郎「ひゅー!」
トシ子「あなたモテるでしょう」
早峰「いえいえ」
治郎・トシ子・森田・ノボル「いやいやいや~!(* ̄▽ ̄)σ」
早峰「男友達は多いんですけど、友達以上に思える人がいなくてー」
ノボル「…。(__*)(ガクンと、うなだれる)」
治郎「君落ち込んでない?」
ノボル「いえ、落ち込んでないです、爪をみてただけです」

照沼「おい、彼女、似てないか?フジサワセイコ」
森田「え?…ホントだー!すっごい似てるー!」
治郎「フジサワセイコ?」
森田「あ、昔の同級生で。オレとコイツとその子と…」
トシ子「もしかして!三角関係?」
森田「いや。どっちかが付き合ってたとかじゃないんだけど…」
早峰「今はその方は?」
森田「さぁ…わかりません」
トシ子「あらぁ。そうなんですか」
照沼「…。わたしはこれで、失礼します」
早峰「わたし…聞いちゃいけないこと聞いちゃったのかな...。」
森田「いえいえ、気にしないで下さい。アイツ、マイペースなんで。」
ノボル「あ!あのー?あれって、ガソリンですかぁ?」
早峰「出た!こっちのマイペースの人。今、全然違う話してたんですけどー!」
ノボル「でも気になったからっ!」
治郎「あ、そうですよ。」
ノボル「ありがとうございまぁす。じゃ、僕たちはこれで!」
トシ子「いっけなーぁい」
ノボル「え?」
トシ子「お車でしたよねぇ?このスープ、ワインたっぷり入れちゃったんですぅ。運転ヤバイかも~!」
ノボル「え?大丈夫ですよ!」
トシ子「いえ!危ないですって!ねぇ!」
治郎「あ…うん!危ない!」
トシ子「もう今日はこちらでお休みになったほうが…」
ノボル「いえ!結構ですから!」
早峰「泊まっちゃおっかー」
ノボル「え?」
早峰「もう、夜遅いし、疲れちゃった…」
トシ子「それがいいですよー!」
ノボル「いやーでも…」
早峰「やめとく?」
ノボル「じゃ…いいけど…」
トシ子「ありがとうございまーす!ではこちらにお名前を!」
森田「じゃ、僕は眼鏡探しの旅に...」
トシ子「あ、なかったんですか…」
森田「なかったんです。」
早峰「ρ(^-^*)(宿帳に、ノボルの名前を“引太郎”と書いてみて、ノボルに見せる)」
ノボル「お、オーイ!ボク、引太郎じゃないからぁっ!(;^∀^)ノ」
早峰「やるじゃ~ん(笑)」
ノボル「あ!!褒められたぁ(ノ▽≦)ひぐふっふぐっ」
トシ子「な、なに?」
治郎「さ、さぁ…」
ノボル「褒められた上に、2人っきりで泊まりかぁ…( ̄▽ ̄*)ぐふぎっぐっ」
早峰「なに?」
ノボル「あ、いや、なんでもないよ!フフフ」
トシ子「お泊りの方にはディナーがつくんですけど。」
早峰「あ、食べちゃおうっかな…」
トシ子「深夜料金なんで、お値段あがりますけど。」
早峰「…ま、いっかぁ。行こ!」
ノボル「あ、ぼくはいいや。」
早峰「お腹いっぱい?」
ノボル「いや。胸がいっぱいで☆」
早峰「…( ̄ー ̄;」
ノボル「いってらっしゃーい(喜びを噛み殺した低い声で。笑)」

トシ子は早峰さんを連れて、奥の食堂へ。

ノボル「ふ~んふん♪」
治郎「好きなんだ。彼女のこと!」
ノボル「え?別にそういうんじゃ…」
治郎「出ちゃってるよぉ!その空気!」
ノボル「あ…。」
治郎「お似合いだと思うよー!」
ノボル「そうですか?」
治郎「もう告白とか、したの?いひひ」
ノボル「いや…」
治郎「なんでぇ。」
ノボル「今日のドライブ中、告白しようって思ったんですけどーなかなか理想のシチュエーチョンにならなくて…。」
治郎「理想のシチュエーちょん?」
ノボル「はい!早峰さんが、ピンチに陥ったところー、ぼくがカッコよく助けて告白!っていう…」
治郎「そんなシチュエーチョンこないからっ!生き生きとしゃべってたとこ、悪いけど、日常生活でピンチになることそんなないから!」
ノボル「じゃ、ムリですか?早峰さんが悪いヤツラに捕まってるとこ助けるとかー!どこかに閉じ込められてるところを助けるとかー!」
治郎「そんな状況待ってたら、いつまで経っても告白できないよー!?」
ノボル「えーっ!?」
治郎「なかなか閉じ込めらんないでしょー?普通。」
ノボル「…。じゃ、告白やめるか。。」
治郎「なんでぇ。普通に告白したらいいじゃない!」
ノボル「だって…自信ないから…。」
治郎「そこ頑張ってこうよ!」
ノボル「早峰さん、頼りがいのある男が理想のタイプなんです。でもぼく、こんなだし…」
治郎「こんなだって、大丈夫だよ!」
ノボル「絶対振られる!!はぁーぁ...」
治郎「そんなに好きなんだ…」
ノボル「はい…恥かしいくらい。。」
治郎「んもう!こっちが恥かしい!」
ノボル「あーあ...」
治郎「…。クイズターイム!」
ノボル「ちょ、な、なんですか」
治郎「ハイ、ざわざわしなーい。問題です。妊婦さんが、股間に何かをこぼしました。さてその飲み物は何?」
ノボル「それどうゆー状況ですか?」
治郎「いいのいいの。はい、答えて!」
ノボル「んー、豚汁?」
治郎「ぶー!」
ノボル「じゃ、なんなんですか?」
治郎「答えは、“お茶”でした。」
ノボル「なんで?」
治郎「股にティーで、これがホントの“マタニティ”」
ノボル「あぁ…。それ聞いて、ぼくはどんなリアクションしたらいいんですか。」
治郎「やっと笑ってくれたね。」
ノボル「え?」
治郎「“君が辛い時は、僕が君を笑顔にする!”」
ノボル「は?」
治郎「これをさ!妻が落ち込んでいる時にやったらさ、評判よかったんだよ!これを彼女にやったらさ!頼もしい男アピール!できるんじゃない?」
ノボル「あっ!それで今?!」
治郎「もうひとつ。カッコいいこと教えてあげよう。」
ノボル「はい!」
治郎「“笑うことのできる動物はね、人間だけなんだよ。せっかくだから、笑ってこ!”とか言えばさー!」
ノボル「いいですねぇ!!」
治郎「でしょ!」
ノボル「でもなぁ…。」
治郎「まだなにかっ?」
ノボル「早峰さんには、憧れの先輩がいるんです。どんなオバケ屋敷に行っても全然平気で。あんな風になりたいって、早峰さんいつも言ってるんです。たぶん早峰さん、その先輩のこと好きだから。告白しても…」

ソファに座る治郎の後ろ、リビングの奥から、なんとも不気味な、長い髪に黒い服の女が現れる。
でもそれは、電気屋さんの婚約者、マキであった。いつの間にか入り込んでいたのだ。
それを知らないノボルは、幽霊と勘違いし…。

ノボル「(#゜□゜#)…。」
治郎「ディープな話キター。何?その先輩てのは、強敵なの?」
ノボル「う、後ろー!!!」
治郎「え?(振り返るも、女は立ち去った後)」
ノボル「今、女の人がっ!黒い服の!」
治郎「女の人?うちのですか?」
ノボル「いや違います!初めて見る、新顔の!」
治郎「ここにいる女子は、うちのと、キミの好きな子だけだよ」
ノボル「え…じゃあれ幽霊!?やっぱりこのペンション…。」
治郎「え?」
ノボル「あっ。なんでもないです…うおっ!(電気屋さんを見て驚く)」
電気屋「?」
ノボル「あー!(ガラスのドアを開け食堂の早峰さんの元に)」
治郎「彼、変わってんねぇ」
電気屋「そうっすねー」

治郎も続いて奥へ。
電気屋さんは作業の途中で、またテレビの調子を見に戻るも、まだテレビは砂嵐のまま。

電気屋「あっれー?オカシイなー直れ!オイ!オイオーイ!(テレビをバシバシ叩く)」
マキ「(電気屋さんの後ろに立ち、ガシっと抱きつく)」
電気屋「ちょ!お前!なにしてんの!?」
マキ「だってートイレに行きたくなっちゃったんだもーん!」
電気屋「だったらさっさと済まして車に戻れよー!」
マキ「もう、行ったよ!!出て行こうと思ったらーなんかいーっぱい人来ちゃってぇ。ずっと隠れてたんだぁ」
電気屋「はー?もしかしてっさっき幽霊だのなんだの言われてたの…」
マキ「あたしっぽーい」
電気屋「見つかってんじゃねーかよっ!」
マキ「1人だけだよー!いいじゃん別にぃ」
電気屋「よくねーよ!ここのオーナーに見つかったら親父に知られるだろっ!仕事場に彼女連れてきたなんてバレたらどんなにバカにされるか!」
マキ「奥さんですっっ!!」
電気屋「今日はまだ違うだろ?もう終わるから!頼むよ!」
マキ「だってーぇ!結婚式の前日くらいー2人でいたいでしょ!」
電気屋「普通は親とか友達と過ごすもんだろう!」
マキ「もう終わりそう?」
電気屋「話聞いてる?まだ全然ダメでさ」
マキ「いつもサボってるからだよ!」
電気屋「「だからせめて結婚前に、オレ1人でも仕事やれるってこと、見せたいんじゃねーかよ!オイ!落ち着いてんじゃねーよ!早く戻って!」
マキ「じゃもう、早く終わらしてよっ!頑張ってね!あ・な・た」
電気屋「あなた…かぁ。へへ」

電気屋さんはまたアンテナを見に、2階から窓の外へ。
そして、食堂から早峰を連れ出し、リビングに連れてくるノボル。

早峰「もうなにー?食べてるとこなんだけど!」
ノボル「ねー!とにかく、早く帰ろ!」
早峰「だからなんで?」
ノボル「実はね…」
トシ子「まだ、召し上がりますー?」
ノボル「あぁっ!」
トシ子「食べ残しは罰金になりますけど!」
早峰「あ!食べます食べます!ちょっと部屋行ってて!すぐ行くからっ!」
ノボル「えっー?!」
トシ子「別にムリに召し上がらなくてもー」
早峰「食べますのでー!」
ノボル「じゃ、早くきてねー!」
早峰「わかったから!」

しぶしぶ2階にあがるノボル。

早峰「もう…」
トシ子「ホントは付き合ってんでしょう」
早峰「いえいえ」
トシ子「タイプじゃないとか?」
早峰「タ、タイプ?」
トシ子「もっと頼もしい男がタイプだとかー」
早峰「いえ、別に…。頼もしい人がタイプってワケでもないんです。」
トシ子「そうなのー」
早峰「はい。だから、ノボルくんがビビリなのは全然いいっていうか。ただ、ビビりだって認めないところがイヤなんです。」
トシ子「はいはい」
早峰「もっとカッコつけないで、ありのままの自分を出してくれたら、可愛げがあるんですけど...。」
トシ子「ふうーん。ひゅーひゅー」

やっぱり降りてきちゃうノボル。

ノボル「ねーまだぁ!?(ノ-×。)」
早峰「まだに決まってんでしょ!」
トシ子「まぁまぁ。じゃ、食堂でお待ちしてますね。」
早峰「すみません…。もう、なんなの?」
ノボル「ね、落ち着いて聞いてね!実はね!幽霊が出たんだよ!」
早峰「はいはい。お馬さん動かしてた?」
ノボル「いやそれとはまた別なの!今度はしっかり見えるやつでさっ!黒い服きた…あ、こんな感じ(壁に飾られた不気味な女の絵)の女の人!」

2階の部屋に向かう二人。

早峰「もういいよーそんな話ー。」
ノボル「やっぱりあやしいよ!ここ!あの夫婦やたらとぼくたち泊めようとするしさーあの従業員の茶髪のやつ?アイツもちょっと不気味だよー。宿泊してるあの2人もさーなんかあやしいし!」
早峰「ノボルくんが、ビビリだからじゃない?」
ノボル「え?」
早峰「ノボルくんがおびえてるから、何もかもあやしくみえるんだよ。」
ノボル「でも、ホントに幽霊見たんだよー!」
早峰「もともと知ってたけど。こーんなにビビリだとは思わなかったなー」
ノボル「だから!ビビリじゃないって!」
早峰「いい加減、認めなよー(;^^)」
ノボル「…。早峰さんこそ、ビビリじゃん!( ̄ε ̄;)」
早峰「は?」
ノボル「だって!先輩に、告白できないじゃん!( ̄Σ ̄=)」
早峰「は?」
ノボル「ケンタ先輩のこと好きなのに、告白できないのって、ビビってるからじゃないのっ?!」
早峰「何言ってんの?別にそういう感情ないし…(- -;)」
ノボル「う、うそだねっ!ぜったい、友達以上に、思ってる感じがするけどぉっ!!!(T ^ T)」
早峰「じゃいいよ。わかった。告白する。」
ノボル「えっ?」
早峰「ビビリだって思われんのヤだから、先輩に告白する!」
ノボル「い、いーよ!しなくて!\(ロ\)」
早峰「ビビリだと思われたくないからっ!」
ノボル「ごめんごめんそういうことじゃなくていまぼくが言いたかったのは、早峰さんがビビリじゃないの?ってことで、こ、告白とか、わ、忘れてぇ!(早口)」
早峰「だって、わたし、ビビリじゃないもん!」
ノボル「そ、そうだよねっ!ごめん、全然、ビビリじゃない!全然ビビリじゃないっ!ヽ(;゜▽゜)ノ」
早峰「なら、いーけど!」
ノボル「でも、ホントに見たんだよ…幽霊…」
早峰「まだ言うか…そういうとこってのはね、こういう絵(額縁)の裏に、お札とかが貼ってあったりするって言うじゃん!でもそんなのないでしょ…ウッ( ̄0 ̄;)」

額縁のウラになにかが貼り付けてあるのを見てしまう二人。
でもそれはトシ子のヘソクリなのであった。笑。

早峰「なんかあった!お札みたいのあった!」
ノボル「やっぱりホントに幽霊出るんだよ!」
早峰「えー?」
カミナリが落ちる音:ドドーン!
早峰「キャー!(ノボルに抱きつく)」
ノボル「うわーっ!えへへへへへ(抱きつかれて嬉しいのねノボルくん)」
森田が、1階のガラスドアに頭をぶつける音:ガーン!

まだ眼鏡が見つからず、ドアに激突してしまった森田。
森田「うあーまたやっちゃった。あー鼻血出た…」

早峰「何?今の音?(ドアを開けようとする)」
ノボル「ちょっとやめなよ!」
早峰「でも気になるじゃん!」

鼻を押さえつつ、2階にやってくる森田。
森田「あー痛~い。痛~い」
早峰「あの…どうしたんですか?」
森田「…いいえ。(¬_¬。) (部屋に入る)」

ノボル「なんか垂れてる…」
早峰「え?なにこれ…(触ってみる)」
ノボル「血だっ!」
早峰「えーっ?!やだやだ!どうしようこれ!」
ノボル「手洗ったら?!」
早峰「それだねっ!!でも!なんで血なんかっ!」
ノボル「やっぱり殺人ペンションなんだよ!」
早峰「それはないって!」
ノボル「今頃、僕たちを殺す計画を立てているかもしれないよ!」
早峰「えーっ!?」

館内放送ブースで話す後藤夫妻。
治郎「ねー♪いつあの若人たちに披露する?アッチッチライブ」
トシ子「え?やんないよ」
治郎「え!どうして?」
トシ子「アッチッチ解散だって言ったでしょ!」
治郎「え?あれ、本気っ?!」

1階に駆け下りてくるノボルと早峰。
そこで聞いてしまうこの会話。

治郎「おい!本気かよ!」
ノボル・早峰「( ゜□゜;)!!(ビクッ)」
治郎「やろーよ!ちょっとは金になるかもしんないんだし。」
トシ子「今回で最後だよ!」
治郎「いつやる?」
トシ子「いつだっていいわよ。どうせ逃げやしないんだから。」
治郎「お楽しみは後にとっておくか…。とりあえず、いつでもやれる準備はしておこう!」

ノボル「やっぱり殺すつもりなんだぁ!」
早峰「ちょっと待ってちょっと待って!」
ノボル「今の会話、絶対そうだったよね!」
早峰「そう聞こえたけど…」
ノボル「荷物持って、早く帰ろ!」
早峰「ちょっと待って!常識的に考えて…殺人ペンションとか、やっぱありえないから!」
ノボル「だけどさぁ!」
早峰「気のせい気のせい!さ!部屋帰って、なんか楽しい話でもしよ!」

気を取り直して、やっぱり2階の部屋に戻ろうとするノボルと早峰。
その時、3号室の部屋から出てきて、部屋の前で、もめる森田と照沼。

森田「やめろって!」
照沼「やっぱり言わなきゃ気がすまない!」
森田「ほっておけって!」
照沼「未婚の男女が同じ部屋で過ごすのを見過ごせない!」
森田「お前は堅すぎるんだよ!」
照沼「1回の火遊びが、取り返しの付かないことになるんだよ!」
森田「あー。お前はデキちゃった結婚だもんな。」
照沼「うるさーぁい!」
森田「あ。」

早峰「ど、どうしたんですか…」
照沼「早くここから出て行ったほうがいい。宿泊するのは危険です!!」
早峰「ど、どういう意味ですか?」
照沼「いいから!わたしの忠告を聞いたほうが、身のためですよーーぉ!!」
森田に羽交い絞めされ3号室に入っていってしまう照沼。

早峰「なんなのー!?」
ノボル「やっぱりこのペンション、なんかあるんだよ!そう思うでしょ!?」
早峰「あー、なんか頭痛くなってきた…窓開けて。」
ノボル「あ。はい。…あれ?開かない!」
早峰「えーっ?なんで?なにここ!」
ノボル「泊まってる人間を、逃がさないためだよ!」
早峰「えーっ!?」
ノボル「とにかく、ここから逃げよう!」
早峰「…はい。」

借りて着ていた古着のトレーナーを脱いで、荷物をまとめるノボルと早峰。
その頃、1階放送ブースでは…。

トシ子「ねー。新曲のタイトル、変えてよ。」
治郎「え?どうして?」
トシ子「殺したいってなによ。気持ち悪い!」
治郎「えー!気に入ってたのにー」
トシ子「タイトル変えなきゃ、歌わないからっ!」
去っていくトシ子。

治郎「なんとかなほど君が好き…。“ゲレンデが溶けるほど…”いやいやないない。ここは暴力的だからこそ、愛が深まる感じを出したいんだよなー」

1階に降りて、こっそり玄関に向かうノボルと早峰。
そこに聞こえてきた治郎の低くてドスのきいた声。笑。

治郎「泣かしたい!」
ノボル「え?」
治郎「殴りたい!」
早峰「なに!?」
治郎「切り付けたい!」
ノボル「うわっ!」
治郎「…殺したい!」
ノボル・早峰「うきゃー!!」
治郎「んー!やっぱり殺したいぃ!」
ノボル「うわー!(≧□≦)」
早峰「どうしよう!」
電気屋「助けてー!(2階から落ちる電気屋さん)」
ノボル「なんか叫び声聞こえた!」
早峰「そうだ!警察!」
ノボル「うん!」
早峰「あれ?電話、通じない!」
ノボル「え!?どうなってんの!?」
ノボル・早峰「うわっ!」

またもや、消える電気。
真っ暗になってパニくる2人。

ノボル「もうやだぁー!もうヤですーぅ!」
早峰「あ!これ!!(照沼がかぶっていたライト付きヘルメットを見つける)」
ノボル「さすが、早峰さん!」
早峰「このまま逃げちゃおう!」
ノボル「うん!」

カチャっと開く、玄関のドア。
そこにはずぶ濡れになったマキの姿が。

マキ「さぶいー!」
早峰「…なんか、声しなかった?」
ノボル「うん...。」
マキ「さぶいーっ!!」
早峰「あっ!!(ヘルメットのライトを当ててみる)」
マキ「(;’ ’)!!!(バレたらマズイと、動きを止め、幽霊のフリをするマキ)」
ノボル「あれだよ!ぼくが見た幽霊!」
早峰「でも、すっごいはっきり見えてるよ!これで幽霊?」

そこに玄関から電気屋さんが入ってくる。
電気屋「うわーやっべー」
ノボル「あ!隣っ!」
電気屋「( ̄∇ ̄;)!!!」
早峰「そこに…人、いますよね」
電気屋「…いいえ!」
ノボル「えーっ!?ホントに人見えませんかー?!」
電気屋「誰もいませんけど!(¬_¬;) 」
早峰「やっぱり幽霊だー!!」
ノボル「あ、待ってよう!」

ホンモノ?の幽霊を見てしまった2人。笑。
2階の部屋に逃げ込む。
果たしてこの二人は逃げ切れるのか!

その3に続く。
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